夫唱不随

おととい、久しぶりにヨメはんと東京へ行った。 恵比寿ガーデンプレイスでビールを飲み比べた。 ドイツ産のビールが一番美味かったということで、めずらしく夫婦の意見が一致した。 オイスターバーで真牡蠣と岩牡蠣を1個ずつ食べた。 店のマスター曰く、「日本産が栄養があって一番美味い」とのこと。 だが、しかし、やはり生臭かった。 列島周辺の海流にプランクトンが大量に発生するので栄養豊富ということらしいが、その栄養に美味しさより生臭さを感じるのは俺が素人だからか。 少々栄養不良であっても、アメリカ産やカナダ産の生牡蠣は臭みが無くてあっさりして、一ダースくらいはペロッと食えるのだが。 昼飯にビルの最上階で東京タワーを眺めながら中華料理を食べた。 目的地の東京ドームに行くのに時間に余裕があったので、東大に立ち寄った。 安田講堂前の緑地が管理不行き届きでみすぼらしかった。 雑草対策をした上で花壇を設けるなどすれば、もう少し格好がつくのに。 天下の東大がこれでは恥ずかしいと思った。 試合が終わっての帰途、丸の内線を目指して辿り着いた地下鉄後楽園駅の一番線にやって来た電車に飛び乗った。 飛び乗ってから前の客に、電車が東京駅へ行くのか聞いたら、「知らない」と首を横に振った。 これはてっきり乗り間違えたと思って急いで駅へ飛び降りた途端、笛が鳴って扉が閉まった。 動き出した電車の方を振り返ると、車窓の中でヨメはんが、一緒に動きながらこちらを向いて微笑んだ。